2013年12月
Happy holidays!
1933年から続くロックフェラーセンターのクリスマスツリーの点灯式が今年は12月4日に行われました。毎年スターのステージとともに華やかに行われるこのイベントがニューヨークのクリスマスシーズンの幕開けとなります。今年は高さ23メートルのツリーに4万5000個の電球がともされているそうです。
そして、ニューヨークのあちこちで「ハッピー・ホリデー!」という挨拶が聞こえはじめます。これは相手がキリスト教であれば「メリー・クリスマス!」、ユダヤ教であれば「ハッピー・ハヌカ!」と言い合うのですが、宗教がはっきりしない場合は誰でもOKの「ハッピー・ホリデー!」なのです。
人口約818万人(2010年)のニューヨーク市は言わずと知れた人種のるつぼ。人種が違えば宗教も様々です。最も多い宗教はカトリックで3割強を占めますが、次に多いのは13%を占めるユダヤ教。ニューヨーク市のユダヤ人の人口は、7,8年前まではイスラエルの首都テル・アヴィヴよりも多かったぐらいです。今でも約110万人と、イスラエルの外で一番ユダヤ人口の多い市であることにかわりはありません。
だからクリスマスの時期と同時期にあるユダヤ教のお祭りハヌカも市民権を得ているのです。特に、今年は8日間続くハヌカの初日が11月27日で、数百年ぶりに感謝祭と重なったというのでちょっとしたニュースになっていました。ハヌカの期間、メノーラーと呼ばれる燭台に毎日1本ずつろうそくをともしていきます。公共施設では、クリスマスツリーと並んでメノーラーが飾られているのが一般的です。ニューヨークではあまり見られませんが、イスラエルではハヌカの間、スフガニヨットと呼ばれるジャムドーナッツがパン屋に山積みになります。これがおいしかったのでニューヨークでも探したのですが、あまりおいしいものに巡り合えず、残念!
クリスマスといえば、ニューヨークではあちこちでジンジャーブレッドハウスが目を楽しませてくれます。ジンジャー「ブレッド」とはいえ生姜入りのクッキーなのですが、これを組み立てて家の形にするのです。パン屋の軒先からこどものいる家の居間まで、かわいい飾りをつけたおいしそうな小さなおうちがあちこちで見られます。
クリスマス、ハヌカと並ぶこのシーズンのお祭りに、クワンザがあります。これは宗教的なものというよりもアフリカ系アメリカ人によって祖国アフリカに思いをはせて祝われるようになった新しいお祭りです。12月26日から1月1日までの七日間、毎日1本ずつろうそくに火をつけていくのはハヌカに少し似ています。
年末年始はいろいろなお祭りがあるけれど、実は年の初めの1月1日を日本人のようにお祝いする民族や宗教は少ないのかも・・・とニューヨークに来てから思うようになりました。なにしろ、ニューヨーク市内の公立学校は1月3日から始まるのですから!お正月をお祝いしなくても、「早すぎる!」と不満が聞こえてくるのはどの民族も宗教も共通のようです。読者の皆様にもHappy Holidays!
それから1か月後、巨大なクリスマスツリーとミニ観覧車が完成し、そこはまるで遊園地のようです。面白くて賑やかな事が大好きなタイ人は、何でも楽しいお祭りしてしまいます。でもやっぱりクリスマスは寒い冬に、静かに迎えたいですね。
世界中で報道されたデモは、現在も黄色シャツ隊(反政府派)が政府機関のある地区で座り込みを続けています。それ以外の場所では、緊張感もなく普段と全く変わらず活気に溢れています。タイでは近年、中産階級が増えていて、政権がどちらに移ろうと体制にはあまり影響がないので、生活が安定していればいいじゃない、という考えの国民が多くなっているそうです。真剣に政権変革を求めてデモに参加する人もいれば、お祭り気分のデモ便乗組もいるようです。
デモ騒ぎで突然通行止めとなった路上に、デモグッズ(笛やTシャツetc)売りが出没、アイスクリーム屋台もありました。ちょっと先ではデモ隊が騒いでいるというのに、不謹慎ですが思わず笑ってしまいました。逞しいというか強かというか、はたまた屈託がないというか、これぞタイなのでしょう。
12月5日はプミポン国王のお誕生日。その前日にデモ隊はいったん解散し、町は大掃除されてデモ騒ぎなど嘘のようにきれいになりました。タイのすべての町で国王の写真を掲げてお祝いします。今年は、国王が静養中の別荘のあるホアヒンで祝賀パレードと祝典が盛大に行われました。国民が心を一つにした一日でした。今再びデモ隊は政府機関で座り込んでいます。新年を迎えるというのに、これからの動向がまだまだ気になります。
鬱蒼とした深い森や渓谷が美しいオート・ファーニュ湿地帯から、高さ17メートル幅1,70センチのクリスマスツリー用のモミの木が、グランプラス広場に届きました。広がる木の香りに多くのブリュッセルっ子が喝采を送り、胸をなでおろしました。
グランプラスにツリーが立つのは毎年ですが、今年は感激した市民が特に多かったはず。というのも、去年広場に立ったツリーは巨大なメタル製で、賛否両論の論争が起き、カトリック系のベルギー人からは冒涜とまで叫ばれたからです。でも世界中のメディアが取り上げたせいか、観光客がその前年のホテルブッキングと比べると、3~4%増だったそうです。
今年も例年通りキリスト生誕を祝う小屋が現れ、ツリーはLED(照明発光ダイオード)で輝いています。夜になると、サウンドと共に七色に変化するライティングで浮き彫りにされた市庁舎とツリー。素晴らしい幻想的な世界に、ただただ見とれる人々。世界で一番華麗な広場の面目躍如というものです。
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