2013年4月
ラーケンの王宮内の赤い五重塔が目印の極東美術館の日本館で、北斎の版画展が開催中だ。役者絵、本の挿絵、女性画、風景とマルチにこなした北斎だが、世界的に有名なものといえば、冨嶽三十六景の「赤冨士」と「神奈川沖浪裏」だろう。完璧な保存状態のこれらや東海道五十三次、ベルギーでは初公開という隅田川の雄大なパノラマ風景など、西洋絵画に影響を与えた版画の線のすごさが再認識できる。また今ではその面影を探すのが難しい、江戸時代の日本の風景に会えるのも楽しい。
普段はひっそりしている美術館だが、さすが世界に名だたるHokusai。訪れる人でごった返している。既に訪れた人は4月30日から版画の入れ替えがあるので、再訪を。美術館の近くにある王室の温室(5月8日まで)との共通券もある。www.mrah.be
6月9日まで。 5月1日は開館(月曜休館)