日本でもハロウィン
2015年10月
日本の10月の行事といえば、お月見や体育の日ぐらいかと思いきや・・・今や東京ではハロウィンも立派な行事の仲間入りのようです。ハロウィンといえば、アメリカでは子どもたちがコスチュームを着て「お菓子かいたずらか(Trick or Treat)」と家々をまわってお菓子をもらうのが定番です。東京では、若者たちがコスチュームでパレードやイベントに繰り出すようです。5年前は英会話学校の中での小さなイベントでしかなかったように思ったのですが、ここ数年でじわじわと街中にも浸透していたようです。
夏休み明けの9月のある日、百円均一ショップに行ってみると、季節もののコーナーにはオレンジや黒を基調としたハロウィンのデコレーションやコスチュームがたくさん!100円で角のついたカチューシャやマントが買えるなんて、アメリカに住んでいる頃に知っていれば時期をあわせて帰国したのに?!
でも、どんなに飾りやコスチュームがたくさん出回っていても、そこは飾りだけ。スーパーヒーローの衣装を着て近所のおうちを「Trick or Treat」と言いながら訪ねても皆びっくりするだけでお菓子はもらえないからね・・・と我が子に言い聞かせるのでした。
ハロウィンのお菓子といえば、アメリカのスーパーやベーカリーではパンプキンパイが出回ります。かぼちゃなんて野菜なのにお菓子にするの?という声も聞いたことがあるのですが、アメリカではかぼちゃの種類は豊富です。パイのフィリングに使われるのはオレンジ色のシュガー・パンプキンという水分が多く、甘めの品種です。かぼちゃからパイを作る人は余程の料理好きで、料理の本を見てもかぼちゃのピューレの缶詰かフィリング用に味もつけてあってパイ皮に流し込むだけになっている缶詰を使うレシピが大半です。かぼちゃスープにはバターナッツという品種が一般的で、スーパーではカットした状態でパックされて店頭によく出ていました。この品種は夏に東京でも見かけてびっくりしました。渡米前には日本で見たことのなかった品種です。そうめん南京(金糸瓜)は実はアメリカ大陸原産。その名もSpaghetti squashといって、ニューヨークでも健康志向や料理好きな人たちに名前の通りスパゲッティがわりにいためたりソースをからめたりして食べられているようです。
そして日本のかぼちゃはKabocha squashという名でスーパーの店頭に積まれていたので、ニューヨークにいてもかぼちゃの煮物をよくこしらえたものです。
日本ではかぼちゃ=pumpkinと思われがちですが、実はpumpkinというのはオレンジ色の皮をしたsquashの一種をさします。だから日本のかぼちゃもKabocha squash・・・ということは、日本のかぼちゃでパンプキンパイを作ると、スクウォッシュパイと言うのでしょうか。なんだかピンとこないけど、おいしく食べられればそれでよし。そろそろアメリカで買ったパンプキンパイ用のスパイスの出番です。