レトロなケーブルカーが走る坂の町リスボン

2016年1月

 

 

ブリュッセルから飛行機で約3時間という短時間で行ける、ヨーロッパで最も西にあるポルトガルの首都リスボンを訪れました。リスボンはテージョ川の河口に位置している、丘に囲まれたとにかく坂だらけの街です。そのために市民の足としてケーブルカーがいたる所を走っています。このレトロなケーブルカーはカラフルで、かわいい街並みとよく調和しているのでケーブルカーが通るたびに多くの観光客がカメラをかまえていました。また、丘がたくさんあるため、街を一望できるスポットや広場もいくつかあり、色々な方角から街の風景を楽しむことができます。


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スーパーにあるバカリャウ
スーパーにあるバカリャウ

ポルトガルは西と南が大西洋に面しているため、日本人のように魚介類を多く食べます。市場やスーパーの生鮮食品コーナーにはタラ、タイ、サーモン、タコ、イカ、エビはもちろん、名前のわからない魚もずらりと並んでいました。その中でもひときわ目を引くのが、“バカリャウ”という干し塩ダラです。ポルトガルで昔から食べられている保存食で、大きなタラを丸ごと一匹塩漬けにして干物にしたもので、売り場の辺りは独特な干物の匂いがします。

バカリャウのコロッケ
バカリャウのコロッケ

これを使った“バカリャウのコロッケ”は、カフェやレストランで気軽に食べられます。塩気がコロッケにちょうどよく、干物の匂いもなく、おやつ感覚でおいしく食べられます。

 

散策をしていて気がついたことは、街のあちこちに昔ながらの魚介類の“缶詰め屋さん”がたくさんあることです。お店に入ると壁にぎっしりと缶詰めが積んであります。一番人気はオイルサーディンだそうで、トマト味、ハーブ味など様々な種類がありました。

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 “エッグタルト” 

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2泊3日の滞在中、世界遺産のジェロニモス修道院や、大航海時代を記念して建てられた「発見のモニュメント」など主要どころを見たあとは、ゆったりと街歩きをして風景をたのしみながらカフェでのんびり過ごしました。カフェに必ずといっていいほどおいてあるのがポルトガルの定番菓子“エッグタルト”。サクサクのパイ生地にカスタードクリームを詰めて表面を焼いた、ふた口くらいで食べられる手軽な大きさの菓子です。素朴で甘いカスタードは苦いコーヒーのお供にピッタリでした。


カフェが多いリスボンですが、地元の人はゆっくりカフェを飲むというよりは、エスプレッソをカウンターで立ち飲みしていく習慣があるようで、朝の出勤前や休憩中、買い物の途中などにカフェに立ち寄ってエスプレッソをさっと飲んで出ていく地元民をよく見かけました。物価も安く、美味しい魚介類もたくさん食べられる可愛い坂の町リスボンは、ヨーロッパで穴場の観光スポットだと感じました。