秋のカナダ・ケベック州

2012年10月

 

10月ともなると、北米でも北のほうは秋の風が吹き始めます。カナダのケベック州は紅葉がきれいなことで有名で、「メープル街道」には日光のいろは坂に匹敵するような名所もあるそうです。花より団子のわたし(そりゃ、ボナペティスタッフですもの)紅葉もいいけど、ケベック州といえばメープルシロップよね!というわけで、10月の週末に出かけてきました。

 

モントリオールは、その街並みの美しさから「北米のパリ」ともいわれています。そんなに大きい街ではないので地下鉄もわかりやすく、小ぢんまりとしていて、どちらかといえばベルギーっぽいような・・・。観光名所の一つになっているノートルダム教会は、何でも新しいアメリカから来るととても荘厳!それもそのはず、1647年設立で北米では一番古いのだとか。石畳を歩いていて聞こえてくるのは、パリジェンヌとは微妙に発音の異なるフランス語。それもベルギーとの共通点かもしれません。

さてさて、料理は・・・と郷土料理を探すものの、中々みつからず、地ビールを使ったレストランに行ってみました。鹿のテリーヌ、地ビールをソースに使った鴨のコンフィ、ほろほろ鳥・・・おいしい! フランスの影響が濃いせいか、このレストランに限らず、他のレストランでもパンに添えられている一人用のパック入りのバターがこれまたおいしい! リンゴを皮ごと使っているピンクのロゼのシードルもおいしい! おいしいの連続でした。

「カナダ料理」というくくりはあまり聞きませんが、ファーストフードの代表にプーティンがあります。フライドポテトにグレービーソースとチーズカード(押し固める前のチーズの粒)をかけたものです。ベルギーで有名なポム・フリットのような太めのフライドポテトとアメリカ料理代表のグレービーソースの融合が、ヨーロッパとアメリカの味を上手にミックスさせています。

 

ケベック州名産のメープルシロップを使った料理をぜひ!と捜すものの、モントリオールでは見つからず、やっと見つけたのがローレンシャン地方に紅葉を見に行く途中の、観光案内所で勧められたレストランです。どうやら日本人ツアーでははずせないらしく、バスが次々に入って来ていました。ここでは、醤油よりもソースよりも大きいサイズのメープルシロップがドカンとテーブルに置かれ、各自がハムやオムレツにかけて食べます。レストランを出ると、お店のお嬢さんがメープルシロップを細かく砕いた氷にたらし、棒で巻き取りキャンディーにして渡してくれました。メープルシロップはおいしいだけでなく、ミネラルが豊富で抗酸化力にもすぐれているアンチエイジングな食物だそうですが、食べ過ぎては糖分をとりすぎるので一つだけ頂きました。

 

この時期、ローレンシャン地方で目指すところはただ一つ。最も紅葉が美しいとされているモン・トランブラン村です。古くからリゾート地とされていて、冬はスキーも楽しめます。ロープウェーに乗ると、美しい湖と緑と黄色と赤のコントラスト・・・。ガイドブックでは真っ赤な写真なので、紅葉が最高潮に達するのはまだ先なのかもしれませんが、様々な色がパッチワークのようになっているのも、とても美しいものです。目も舌も大満足の旅でした。