高級エピスリー(乾物屋) ~Epicerie Fontaine~

2012年10月

 

 

 

 

 Claire Fontaine

 Rue Ernest Allard 3,

 1000 Bruxelles

 TEL :02 512 2410

 営業時間:11001900

 日曜・月曜定休

 今や、お料理上手な主婦なら知らないはずがないブルターニュの塩の花(Fleur de sel)。ハーブ入りの塩などお役立ちの塩が手に入る店があります。「ブラッセルには本格的エピスリーがないのよねぇ」と言い切る、元気みなぎるブラッセルッ子のクレールさん。店はサブロン広場にほぼ面する便利な所にあります。間口は狭いけれど、店構えに「ムムム、何かいいもの有りそ・・・」という予感を抱かせます。それもそのはず、ヨーロッパ中の大都市の、お洒落で個性的な店やブティックを集めて出版するTerrefort社の“Bruxelles, boutiques, commerces de caractère”に堂々載った店なのです。さすが鼻のきくボナ・ペティスタッフ。こんな予備知識が無かったのに発見しました(と自画自賛)。

 客が5人も入ったらもう身動きできないくらい狭い店内には、800種類以上の商品が並んでいます。さて、噂の“塩の花”コーナーには、純白でキラキラ輝く塩のほかに、ハーブと混ぜ合わせたもの各種があります。「調理中でなく、是非食卓の上でちょっとかけてみて。どれもTrès bonよ!」。魚料理には、コレと舐めさせてくれたのはフェンネルを混ぜた塩。とても親切にどのハーブ塩が何の料理に合うか教えてくれます。居合わせた先客は、ギフトパッケージにしてもらっていました。お試し用には小さなプラスティックの袋入りもあります。

また、今ではどこのパティシエやショコラティエも作っている“塩の花”入りのキャラメル。20年前に彼女が最初に店に置いたそうです。本当に素敵な昔懐かしい味のキャラメル。その素材が、塩の花、AOCバター、有名な甘口ワイン(Pineau des Charentes)とくれば、まずいわけがありません。

 他には、ハーブ類(バラのつぼみの乾かしたもの:コレステロールを下げ、肝臓によい)、各量り売りの紅茶、マスタード、ジャム、オリーブ油、115種類もあるスパイス類(大部分は聞いたことも無ければ使い方も解らない。有名レストランのシェフ達が買って行く)。チーズ、バター、各種缶詰等々・・・挙げたらきりがありません。どれもクレールさんが「これしかない」と思うものばかり。値段はスーパー並みとは言えませんが、「美味しいものは、素材や手間暇のかかり方が違うので、高くなるのは当たり前!」と言われても、納得できる商品ばかり。

 乾物のみならず、某星付きレストランの元シェフ作のキルシュ、某有名ケーキ屋さんの元パティシエの小さなお菓子、バスク地方からわざわざ取り寄せているハムやパテ。クレールさんが作るオリーブ油をふんだんに使った野菜のマリネ、自家製スープなどの家庭的お惣菜もテイクアウトできます。

 

 

お勧めは、大きなトリュフ入りのパテ。絶品です。ガラスの容器に入ったタルタルソース(Sauce tartare au légumes)。タルタルはハムにつけてサンドイッチや、サラダドレッシングの隠し味に使えば、サラダもグンと格が上がります。